top of page

新たな年を迎えた寿ぎに寄せて(2021年元旦)


会員各位

あらたな年となりました。
良い兆しに胸を膨らませている方、理由なく希望に湧いている方、昨日が今日になっただけの方、困難に直面している最中の方…各人様々でしょう。

ですが年は改まりました。
折角ですから年が改まったことを機に心身を刷新しましょうと呼びかけたいところですが
人により状況は一様ではありません。
難しい場合があると承知はしております。

さて、私が年末年始の様々な行事の合間に頭に思い浮かべるのはこのうたです。

去年今年貫く棒の如きもの  高浜虚子

とくに感銘を受けたわけでもなく何の感想もなく頭の片隅にあり年末年始になんとなく思い出すだけのものです。
昨日が今日になっただけ…と冷めた感じのするうたです。
詠んだ当時は虚子にはあまりよろこべない時期であったのかもしれません。
誰にでもよい時期良くない時期は訪れます。

良い時期の方は旧年の暖かさの余力をためて来るべき寒さに備えましょう。
良くない時期の方はだんだんと温かくして平常へゆきましょう。

気温の寒が厳しくなるのはこれからですが、寒さを敵とも友ともおもい
また道場で居合をして遊びましょう。

遊びをせんとや生れけむ
戯れせんとや生れけん
遊ぶ子供の声聞けば
わが身さへこそゆるがるれ

『梁塵秘抄』より


歩水
2021年1月1日 初出
閲覧数:0回0件のコメント
bottom of page