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正速強威の「威」


最後の威とは、威厳のある業を目指すことです。

正しく自然に動き、強い意志を以って稽古を重ね、業に依り威を養い、而して「鞘の内」という到達し得ぬ境地を求めます。  

正、速、強、威は一方通行の真直ぐな道ではなく、「威」の次はまた「正」に廻り続きます
ただし一順目と同じ場所の「正」ではなく、一段上の「正」を稽えることになります。 

居合道の稽古は正速強威という螺旋の薄紙を重ねていくことで、業を高みに近づけていきます。 

例えば初傳である正坐之部は初心者向けの稽古手附ではありますが、業を高めることにより奥居合と変わらぬ滋味となり得ると考えるものです。


 无拍 
2018年10月24日 初出
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