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居合道の立居振舞


当会には居合業のほか、礼法や立居振舞いの作法も伝えられています。

居合に限らず武道を志す者の常識として、着付け、道場出入りの礼、挨拶、物を大切にし自他の道具を跨がないなどの気遣いは当然です。
それら一般常識の他に、流派独自に伝承されている佇まい、座り方、刀の扱い、下緒捌き、袴捌き、帯刀などの礼法が伝わっており、これらはその一つ一つに決められた所作があります。

例えば武道ではありませんが、茶道では茶器や建築、借景などに総合的な美を見い出し、また茶を点てる所作そのものにも美を追求しています。
浅学の不肖に茶道のことは解りませんが、それでも上手とされる師匠の点前には柔かくみえてなお張り詰めた空気と、常に居付かずそれでいて「急」のない所作が共存しているように見えます。
これは武の「道」としての心作りに通じるもので、一切の無駄を省いた先にある理(ことわり)を追求する、「道としての修行」の依代となり得るものと考えています。

さらに、武道である居合に伝わる所作や作法には、武的な理由が隠れているものもあります。 当会では居合の業に限らず、こういった立居振舞いに隠れた理由も伝えていきたいと思ってます。

武道としての居合の稽古では、業のみならず常の立居振舞いや作法を疎かにせず、所作の一つ一つに心を籠め、無駄を削ぎ、間を稽て行なうことも「道としての修行」であり、居合わせの心に通じる稽古として大事に行なって貰いたいと願う処です。


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2019年3月7日 初出

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